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日本発サーキュラーエコノミー
~繊維の廃棄物から紙へ~
世界ではこれまでのリニア的な経済から循環型の経済への移行が求められています。気候変動、地球温暖化への対応としても、資源を無駄なく使うことが重要視されています。私たちは「廃棄物は資源」と考え、繊維ゴミから紙を作り出す日本発の循環型プロジェクトを進めています。
繊維ゴミは環境を破壊している
環境汚染第2位と言われるファッション業界から毎年9200万トンの繊維が廃棄されていて、2030年にはさらに5700万トン増えると予測されています。これは一人当たりに換算すると一年で175キロもの繊維ごみを出すことに等しいといいます。
出典:環境省
日本における衣類の3R(リユース、リサイクル、リペア)率は約26%、残り7割以上は焼却処分か埋め立て処分されていることになります。フランスでは2022年1月に、売れ残りの新しい衣料品の廃棄を禁止する法律「衣服廃棄禁止令」が施行されました。違反した場合は最大15,000ユーロ(約204万円)の罰金が課せられます。そのような現実を踏まえて、CCFは更なる技術開発に取り組み、さまざまな繊維の廃棄物から紙をつくることに成功しました。富士共和製紙と新生紙パルプ商事株式会社の協力でコットン50%、木材パルプ50%の印刷特性の高いサーキュラーコットンペーパーを開発しました。CCFの名刺やパンフレットもこの紙を使用しています。
また、サーキュラーコットンペーパー和紙は再生コットン原料100%で土佐和紙専門メーカー(株)モリシカで製紙、洛水紙は再生コットン原料50%(株)モリサで製造しています。内装空間での用途開発素材サーキュラーコットンボードは、5㎜と2㎜の厚みがあり繊維を主原料とした再生素材を5㎜は90%、2㎜は100%で製造しています。
サーキュラーコットンペーパー
富士共和製紙と新生紙パルプ商事株式会社の協力で、廃棄綿 50%、木材パルプ 50%を使って、印刷特性に優れたサーキュラーコットンペーパーを開発しました。
4種類の厚みで展開。
サーキュラーコットンペーパー
和紙
廃棄繊維100%を使って土佐和紙専門メーカー「株式会社モリシカ」でサーキュラーコットンペーパー和紙を開発し、製造しています。洛水紙は 再生コットン原料50%を使い、「株式会社モリサ」で製造しています。
サーキュラーコットンボード
内装空間での用途素材として開発。繊維廃棄物など 90%以上がリサイクル原料。
5mmと2mmのボードがあり, 5mmは90%
2mmは100%再生素材を使っています。
Message
ー 使うからには最後まで責任を取る ー
私たちひとりひとりが、⾃分の買ったものが最後はどのようになるかを知ることで、結果を 変えていけると信じています。
CCF がその役割の⼀部を負って、皆さんに伝える責務があると感じています。
都会で楽しみのために作ってしまった⾃分たちのゴミを、海を越えたゆかりのない⼈たちに 処理させるのは筋道が違うと思いませんか?
コットンなら雑⼱などにしてボロボロになるまで使えますが、化繊だと使い道が難しいケ ースもあります。 買う時に⻑く愛せるものか、最後はどのように終えるかを想像しながら責任を持って⼿に⼊れることが、これからは必要な時代です。
廃棄までの時間が⻑ければ、物の寿命を⻑らえて CO2 排出軽減にも間接的に繋がります。 “⾃分の故郷で集められた服がその街の紙になる、⾃分や友達の着ていた服がこの名刺にな ったている” そんな物語が繋がったら、ちょっと嬉しいですよね。
ぜひともにこの活動に参加して、ともに地球をきれいにしていきましょう。
CCF 代表理事 渡邊智惠⼦